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介護職は「共感」できるのか。

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お客様とのエピソード集

介護現場の「共感」について

共感は難しい。結果、思ったこと。

 

ヘルパーの資格を取った時に、先生が

相手に共感すること」を教えてくれました。

 

その時は「ふ~ん」という感じで

分かったような、分からないような・・。

 

現場に入り始めて、色々なお客様と出会うと

この「共感」なるものがすごく難しい。

 

 

この年で、こんな病気になって情けない。 あなた、この気持ち分かる?

 

手塩にかけて育ててきた息子が全然会いに来ない。

 この気持ち、分からないだろうなあ

 

とお客様に言われた時も、無理に共感しようとしていました。

 

認知症になり、だんだんと記憶を失っていく

脳出血で半身マヒになり、生活が一気にしづらくなる

透析治療を週3日受けに行って、体がだるくなる。

 

・・どれも、私が経験していないことです。

どう共感すればいいのだろう?

 

やってもやっても共感は出来ずに数年が経ち

ある時

ひょっとして、共感するっていうのは無理で

 共感しようと思うことが大事なんじゃないか?

と感じた時、しっくりきました。

 

「あなたにはなれないけれど」

テディ, テディベア, テディ-ベア, パノラマ, 自然, 日没, 風景

 

逆の立場で、自分が何か辛い状況だったとして

付き合ってそんなに長くない人から

 

その気持ち分かりますよ」と言われたら

分かるわけないでしょ」という気持ちになります。

 

「この気持ち分かって」という言葉の真意は

ただ「聴いてほしい」という温度感なのかも知れない。

 

「正直、自分はあなたの気持ちにはなれないんだけど

 どうにかそれを共有したいと感じています」

というスタンスが「相手に伝わる共感」なんじゃないか、と。

 

それを言葉にするか

無言で寄り添うだけかはその時の状況によるけれど

 

自分の力不足も経験不足も分かってる。

でも、分かりたいんだ。

 

そんな気持ちがあれば、介護職として大丈夫だって

腹に落ちた日があったんですね。

 

自分の限界を思い知って分かること

昼間に水域の近くの緑の芝生のフィールドに立っている青いジャケットの男

 

ほかのことでもそうですが

考えに考えて、もう考えようもない時に

やっと分かることがあって

 

ある種あきらめるというか

 

「今の自分じゃ届かない」ことを受け入れざるを得ないと

それまで試行錯誤した分だけ、何だかスッキリしているんですね。

 

マラソンや筋トレなど

フィジカルなことをすると、自分の「現状」にごまかしが効かないのと

ちょっと似ているかも知れません。

 

「共に感じる」

公園, 木, 道, 風景, ハイドパーク, ヨーロッパ, ベンチ, 茶色の風景

 

介護職の方は経験があるのではないかと思いますが

「共感した」と思える瞬間も時々あります。

 

こんなエピソードがあります。

 

その頃、私は有料老人ホームの介護主任でした。

 

入職したばかりで右も左も分からず

ご家族からもスタッフさんからも信頼されず。

 

他フロアの主任達は仲良くワイワイやっているのに

入っていけずに孤立していました。

 

その頃は、事務所にもフロアにも行くのが憂鬱

施設の非常階段に座って、時間を過ごすこともありました。

 

ある日、入居者の方と2人で散歩に行きました。

 

大変申し訳ない話ですが

私としては「(自分が)施設から逃げられる」という想いもあったのです。

 

目のほとんど見えない女性で、物静かな、かといって暗くない

何とも透明感のある方でした。

余命は約2か月と言われていました。

 

よく晴れた日で、施設近くの公園に行き

一緒にベンチに座り、2人とも特に会話はせず。

 

あなたは、死ぬの怖い?

いきなり、その方が言いました。

 

「・・まあ、怖い、ですね」と答えると

私は死ぬの怖くない。だって最期の時は、あなた達がそばにいてくれるんでしょ?

 

私は何も言えませんでした。

 

たぶん、この方は自分の余命は知らなかったはずです。

 

そして、こんなに仕事から逃げている私にそう言ってくれて。

 

私は昼間の公園 なんの変哲もない時間に

不思議な衝撃を受けました。

 

いい天気ねえ

その方が言い

いい天気ですね

と私も言いました。

 

何が言いたいかというと

この時、その方と私は

「確かに同じ時間を過ごし、同じような感覚を持った」ということ。

同じものを感じることも「共感」なんだな、と思います。

 

同じものを見たり、食べたり飲んだり、

同じ時間を過ごすことで「共感力」が高まっていく。

 

私の娘が小さい頃

優しいってなに?」と聞きました。

相手の気持ちを想像することだよ」と答えました。

 

これは、介護のお仕事をして学んだことの1つです。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました(^^♪

 

 



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