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「介護職・口下手」で悩んでいるあなたへの応援歌

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このブログの最初~最新の記事集

介護職は口下手でも大丈夫です。

 

 

「介護職をやっているけど、口下手・・」

「ご利用者、ご家族、スタッフとうまくコミュニケーションが取れない」

「これから介護の仕事をしたいんだけど、うまく話せるか不安」

「会話上手じゃない私は介護に向いていない?」

 

そんな風に悩んでいませんか?

 

私は20年以上、介護の仕事をしていますが

新しいご利用者と会う時は、いまだに緊張してうまくしゃべれません。

 

介護の実習や入職直後では、デイサービスや施設などで

じゃあ、ご利用者とコミュニケーションをとってください

と指示される事がありますが、とてもハードルが高いですよね(;´・ω・)

 

では、会話が上手じゃないと介護職には向いていないのでしょうか?

 

結論は「介護職は口下手でも大丈夫」

 

理由は「コミュニケーションの真髄は『聴く・共感する事』にある」からです。

 

確かに、誰とでもうまくしゃべれるという事は

スタッフとして大きな武器かも知れません。

「うらやましいなあ」と思う事もあるでしょう。

 

でもそれ以上に必要な能力は「人の話を聴ける・共感出来る」という事

 

 

コミュニケーションは「双方向」のものであり

どうしてコミュニケーションを図るかといえば

「信頼関係を築いて、お互いに安心する事」ではないでしょうか。

 

この記事では「介護職は口下手でも大丈夫」という根拠と同時に

「そうはいってもコミュ力を少しは改善したい」というあなたに向けて

 

・聴く編

・話す編

・コミュニケーションに使える心理テクニック

 

を書いていきたいと思います。

 

読んで下さったあなたが、ご利用者・ご家族・スタッフと

良質なコミュニケーションが取れて、安心して働けますように(^^)/

 

 

仕事の「コミュニケーション上手」とは

白いブレザーを着た女性の隣に座っている黒いジャケットを着た女性

 

そもそも、上手なコミュニケーションってどういうものでしょう?

 

介護現場は、スタッフもご利用者も色々な年代や背景がある

「多様性の環境」です。

 

ご利用者の中にも「話好きな方」もいれば

「人と会話するのが苦手でシャイな方」もいるでしょう。

そういった方達と、どう信頼関係を築いていくのか。

 

まず「コミュニケーションってどういうものか」を考えます。

 

コミュニケーションは「双方向」

握手をする, ハンドシェイク, 救いの手, 握手, 友情, ようこそ, 契約

 

まず「コミュニケーションは双方向のもの」と認識する事が大切です。

 

人の話を聴く=受信モード

自分の意見や気持ちを伝える=送信モード

 

このバランスをちょうど良くする事がポイント。

 

 

「7:3の法則」

聞き上手といわれる人は「人の話すを聞く=7、自分が話す=3」

くらいの割合だそうです。

 

この割合を、相手によって変えていけるのが「上手な人」かも知れません。

 

たとえば、相手が「話す事が好き」であれば「聞くを9にする」

相手が「話す事が苦手」であれば「自分が話すを6や7にする」など。

 

・・あまり自分だけがしゃべりすぎて、相手が苦痛にならないように注意ですが(^-^;

 

 

これは、相手がご家族やスタッフである場合も似ていて

「愚痴を聞いてほしそうだな」と思ったら「聞く」の割合を増やす、

「意見が欲しそうだな」と思ったら「話す」を増やすという感じです。

 

いきなり「ちょうど良いバランス」が出来るかといえば難しいので

トレーニングするつもりで、日常会話で「7:3の法則」を試してみましょう。

 

 

「話す」はコミュニケーションのほんの一部

聞く, 非公式会合, おしゃべり, オフィス, 人, 笑顔, トーク

 

「話すのがうまくないと、良いコミュニケーションは出来ない」

と思うのは間違いです。

 

「メラビアンの法則」

人間が「誰か・何か」から得る情報の割合は

 

視覚=55%

聴覚=38%

会話(言語)=7%

 

会話から得る情報は、たったの「7%」です。

 

「人は見た目が9割」といわれたりもしますよね。

 

もちろん、視覚障害がある場合などは感覚も変わってきますので

別の話ですが、この法則で何を伝えたいかというと

「視覚・聴覚で伝える部分を磨けば、コミュニケーション能力が高くなる」

という事です。

 

たとえば

 

・表情(特に、相手の話にうなづいたり共感する表情)

・ジェスチャー(身振り手振り)

 

をいつもより大げさに表現してみる事。

 

・声の大きさ、声の高さや低さ

・話すスピード

 

を、相手に合わせてみる事。

 

これだけで、相手に伝わる情報力・与える安心感が多くなるはずです。

 

「話好きなスタッフ」へのクレーム

女性, 年, おばあちゃん, 高齢者, 人, 人々, 祖母, 顔, ひだ

 

会話上手が必ずしも「コミュニケーション上手」とは限りません。

 

ある有料老人ホームで介護主任をしていた頃の事です。

入居者さんから呼ばれて、その方の部屋に行きました。

 

あるスタッフAさんに対してのクレームです。

 

「あの人(Aさん)、自分ばかりしゃべっていて

 全然こっちの話を聞いてくれないのよ~」

 

この時、なるほどなあと思いました。

 

Aさんは明るく、誰とでも会話が出来るようなタイプです。

嫌味や悪気なく、その入居者さんと話をしていたのだと思います。

 

1つ問題だったのは

「目の前の人が『どんなモードか』を見れていなかった」

事かも知れません。

 

モードとは、いま相手が

 

「自分の事を話したいのか」

「人の話を聴きたいのか」

「そのどちらもしたくないのか」

 

これは相手の体調や気分にもよりますので

スタッフ側というよりは、相手のコンディションです。

 

コミュニケーションは双方向なので

「自分と相手」が同時に見れていないと一方通行になりかねません。

 

ある外国人スタッフから教わった事

ネックレスを身に着けている人のクローズアップ

 

一方、言葉が上手じゃなくても大人気だったスタッフBさんの話です。

 

「この人は、世界中の介護現場で通用するんだろうな」と思いました。

 

Bさんはフィリピンから来た女性で

日本人と結婚しましたが、まだ日本語が万全というわけではありません。

 

介護記録など「書き物」についても苦手で

他のスタッフさんの力を借りながら何とかこなしている感じです。

 

Bさんの真骨頂というのが「コミュニケーション」でした。

 

とにかく、ご利用者への「寄り添い力」が半端じゃないというか

人の痛みに気付くと「~さん、ダイジョウブ?」と声をかけて

背中をさすってあげたり、他のスタッフさんにつないだり。

 

認知症が進行して、会話がちぐはぐになるご利用者に対しても

目や表情から何かを感じ取って対応しているようでした。

 

とにかく性格が明るいし、ジェスチャーが大きいので

Bさんがいるだけでみんな嬉しい、みたいな感じでした。

 

不思議だなあ、と思ったのは

それだけ周りに影響力があるのに、Bさんからは

「圧」や「独りよがり感」を感じないのです。

 

おそらく「基本的なアンテナが相手に向かっている」のだと感じました。

 

まず相手の事を見て、それにリアクションしている。

行動の順番が「①相手、②自分」なんですね。

 

「相手を尊重しようという気持ちから、こういうアクションになっているんだな」

と本当に舌を巻きました。

 

言葉がうまく通じなくても、Bさんのように

「相手の事を心配する。尊重する」という感性を持っていると

それが伝わります。

 

自分を「口下手」と思うのは、こんな時

Free Girl Sad photo and picture

 

「なかなか会話が続かないなあ・・」という時、けっこうへこみますよね(-_-;)

 

口下手とひとくちに言っても、自分の性格やトラウマ、その他の理由から成るので

一概に「こうすれば直る」というものでもありません。

 

思い返して「自分は口下手だなあ」と感じた時の悩みは

 

・緊張しやすい

・沈黙が怖い

・会話の内容に反省しがち

・言葉が思いつかない

 

そんな時が多い気がします。

 

緊張しやすい

 

新しく入職した場所での出会いや、プレゼンをする時などに限らず

しばらく付き合っている人間関係であっても、緊張するという事があります。

 

「ちゃんと話さないといけない」

「でも目立ちたくない」

「自分の意見に自信がない」

「相手を傷つけてしまうんじゃないかと不安」

 

そんな風に思うと、さらに緊張して言葉が出てこない。

手汗をかく、顔が赤くなる、声が震える。

 

それでまた「ああ、自分はコミュニケーションが苦手だ・・」と落ち込んでしまう。

 

沈黙が怖い

 

たとえば職場の休憩室などで誰かと一緒になった時。

 

シーンとしているのもイヤなんだけど、何も話題が無い。

気まずくなって、何となくスマホを見る。

でも「何かしゃべらないといけないんじゃないか」と焦る

 

こんな体験はありませんか?

 

よく考えれば、常に話し続けている方が不自然な気がしますが

 

「何か話題をふらないと口下手に思われる」

「相手を楽しくさせないと」

「黙っていると、つまらない時間になってしまう」

 

みたいな気持ちが働くのかもしれません。

 

会話の内容に反省しがち

 

自分が話した会話の内容について、しばらく時間が経っても

 

「あの時、こう言えば良かった」

「ひょっとして、あれは言いすぎだったかな・・」

 

など、過剰に反省してしまう・気にしてしまう事があります。

 

実際に相手が不機嫌になったとか、何か言われたという事がなくても

何だか気になる。

 

自分の言った事を何度も思い返す。

 

「次はこう言ってみよう」というポジティブな反省なら良いけど

「ああ、嫌われちゃったかな」みたいなネガティブな反省になりがちです。

 

言葉が思いつかない

 

そもそも、何を話したら良いのか。

言葉がまったく思いつかないという場合があります。

 

相手が、どんな話題が好みなのか分からない。

自分としゃべりたいのか、そうでないのかも分からない。

こんな時、どんな言葉をかけたら良いの?

 

何も思いつかないままお互いに黙ってしまったり

会議などでは自分の意見を言わないままになったり。

 

その場面に応じた言葉が出てこない。

出てこないからまた焦る。

焦ると頭がパニックになってしまう。

もはや会話どころではない・・

 

「自分は、言葉の引き出しが少ないなあ・・」と落ち込んでしまいます。

 

口下手への「処方せん」

桟橋, 女性, 座って, リラックス, ドック, 湖, 風景, 屋外, 人

 

こうして「自分が口下手だと思う時」を挙げてみると

ある答えが浮かんできませんか?

 

「すべて、自分の中だけで気にしている事だ」と。

 

緊張しやすい、沈黙が怖い、

会話の内容に反省する、言葉が思いつかない・・

 

それで相手から何か言われたとか、トラブルになったのなら

そこを直せばいいと思うし

 

もっといえば、コミュニケーションは双方向のものなのに

どうしてあなただけが「その場を楽しくする義務」を負わないといけないのか?

 

沈黙は、相手が作っている場合もあります。

相手も「言葉が思いつかない」と悩んでいるかも知れません。

 

 

会話がうまくいかない理由はいくつかあると思いますが

たとえば、親子間(特に母親との関係)が大きく影響すると聞いた事があります。

 

「いつも、母親の愚痴を聞く役割だった」

「黙っていると、母から『私と一緒にいるとつまらない?』などと言われた」

 

つまり、親に過剰に気を遣う環境だった。

自分が頑張って、楽しい雰囲気を出さないといけない環境だった。

 

「なるべく間違いのない言葉を言おう」

「この場を楽しくさせよう」

というのは真面目さやサービス精神からきているのだと思います。

 

だから、あなたが間違っているわけではないんです

 

若いです, 人, 女性, 孤立, デスクトップ, 大人, 親指, 笑顔

 

私自身、中学生の頃に「何だかみんなとうまくやれないなあ」と悩んでいた頃

ある本の中にあった一言に救われました。

 

「あなたが思うほど、誰もあなたの事を見ていない」

 

自意識過剰にならなくてもいいんだよ、と思えた瞬間です。

 

ここで言いたいのは

「コミュニケーションがあまり上手じゃなくても、自分を過剰に責めないで」

という事です。

 

ただ、ここで記事を終わらせてしまうと慰めみたいになってしまうので(;^ω^)

 

「具体的なトレーニングをしてコミュニケーション上手になりたい」

という方のために、実践編を書いていこうと思います。

 


コミュニケーションがうまくなるトレーニング

おばあちゃん, 子ども, ラップトップ, ミャンマー, ビルマ, アジア, タイ

 

何度も言うように「コミュニケーションは双方向のもの」です。

 

基本的には「聴く」「話す」があって成り立ちます。

*「話す」には、言葉以外にジェスチャーも含みます。

 

こうした技術には、昔から「基礎基本」があります。

 

基礎基本を学んで少しずつでも実践していくと

今までよりコミュニケーションに自信が持てて

人前に出る時も安心感が持てるかも知れません。

 

「聴く」技術

ミニオン, 話している, 笑顔, 会話, ハッピー, コミュニケーション

 

まず、人の話を「聴く」編です。

 

何かの情報が耳に入っているだけでは「聞く」ですが

「この人は何を言おうとしているんだろう」と

その真意をくみ取ろうとするのが「聴く」です。

 

どうしたら聴く事が出来るのか、いくつかのスキルを書いていきます。

 

素敵なあいづちの仕方

自分が話をしている時、相手が無反応だったら不安になりませんか?

 

反応する・あいづちを打つというのは、相手に安心感を与えます。

 

・相手の目や表情を見る

 

相手が何を伝えたいのかを知るためには、言葉以外でも目や表情を見ると

より情報が多くこちらに入ってきます。

 

 

・オウム返しをする

 

言われた言葉を繰り返す事で「話を聴いている」「共感している」

という事を伝えられます。

 

たとえば「~で、すごくしんどかったんだよ」と言われたら

「しんどかったんですね・・」と、うなづきながら返してみる。

 

ただ、あまりオウム返しを繰り返していると逆に不快な思いをさせるので

共感を伝えたい、情報を確認したい時に使うのが良いと思います。

 

 

・共感の反応

 

「分かる~」「なるほど」「私もそう思う」「それは大変だったね」など

相手の感情に共感した言葉を伝えると、話をした人は安心します。

 

人は、自分の話を聴いてくれる人に心を開くし、気持ちが楽になるからです。

 

ただ、これはただ言葉にするとウソくさくなるので・・

「相手の気持ちに寄り添う、気持ちを想像する」というつもりで話を聴く

共感の言葉が出やすいと思います。

 

 

・興味や感想の反応

 

「すごい!」「どうして?」「どうやったの?」など

話を聴いて、どうしてそういう経緯になったか、どう思ったかを表現します。

 

そうなると、相手はさらに先を話そうという気持ちになるので

会話がよりふくらむはずです。

 

 

・話の内容に合った表情をする

 

相手が悲しい話をしている時に

ニコニコと聴いている人はあまりいませんよね(;´・ω・)

 

共感と一緒ですが、相手の話(感情)に合わせた表情で話を聴く事で

こちらもさらに感情移入出来ます。

 

 

質問力を高める

グループ, チーム, 風船, 疑問符, 問題, 雲, ワードクラウド, 概要

 

コミュニケーションの真髄ともいえるのが「質問力」です。

 

自分があまりしゃべれない内容・場面の時こそ、相手に質問をする事で

 

・会話がふくらむ

・相手は「話せた」という充実感を得られる

・こちらにも情報が入って来る

 

など、いい事がたくさんあります(^^)/

 

「質問を上手にするコツ」を5つ紹介します。

 

・どうしてその質問をするのか明確にする

 

自分が相手から「何を聴きたいのか」「どんな情報を得たいのか」

をハッキリさせてから質問すると、相手も答えやすいです。

 

 

・要点を質問する

 

たくさんの言葉を並べてしまうと「結局何が聴きたいの?」

と思われてしまいかねません。

 

なるべくシンプルに「~について教えていただきたいのです」と伝えましょう。

要点をまとめるのは「相手の時間を大切にしている」という行為です。

 

 

・オープンな質問をする

 

「オープン・クエスチョン(答えの範囲が広い)」

「クローズド・クエスチョン(答えの範囲がせまい)」

 

質問「今日はいい天気ですね」 答え「はい」

みたいな「答えの範囲がせまい・少ない」質問よりは

 

質問「今日はいい天気ですが、何をする予定ですか?」など

相手が答える範囲の広い質問をすると、会話がふくらんでいきます。

 

仕事であれば「これは、どうやればうまくいくと思いますか?」などです。

 

 

・5W1H

 

オープン・クエスチョンをするのが難しい場合があります。

 

相手の事をあまり知らない時などは、何を聴いたら良いのか分からないからです。

 

そんな時は伝家の宝刀「5W1H」のどれかを使いましょう。

 

・who(誰が) → 「誰がいたの?」「誰とやりましょうか」など

・when (いつ) → 「いつやるの?」「いつそんな事があったの?」など

・where(どこで) → 「どこに行くの?」「どこでそれをやるの?」など

・what(何を) → 「何をする予定?」「どんな内容?」など

・why(なぜ) → 「どうしてそれをするの?」「なぜそうなったんだろう?」など

・how(どうやって) → 「どんな風にやるの?」「どうしたらそう出来るの?」など

 

 

・自分の意見や感想を伝える

 

色々と質問をしたら、そこに自分の意見や感想を入れて

また質問してみると会話が続いていきます。

 

「なるほど。・・いま聴いていて思ったんですけど、~についてはどう思いますか?」

みたいな感じです。

 

 

話を最後まで聴く

女性, 余暇, 公園, 女の子, 人, 若いです, リラックス

 

他人の話を最後まで聴かずに

途中でさえぎってしまう人は少なくありません。

 

話を聴いている途中に自分の言いたい事を思いつき

待ちきれずに口に出してしまうのです。

 

ケアマネジャーでも介護スタッフでも、そういう場面はあるのではないでしょうか?

 

 

話をさえぎられると、話をしていた相手は不完全燃焼となり

もはや話を聴いてはくれません(;^ω^)

 

そして「話をちゃんと聴いてくれなかった、なんだか優しくないなあ」

と本能的に感じてしまうので、信頼関係も損なわれます。

 

逆に、うなづいたり相づちを打ちながら話を聴いてくれると相手はスッキリして

「ああ、またこの人に話したい」と信頼してくれます。

 

急いでいる時など時と場合によりますが

「途中で言いたい気持ち」をおさえ、最後まで話を聴くのもマナーです。

 

 

相手と自分を分けて考える

ドラゴン, 女性, 人間, 結石, 小石, 石, 嘘, 楽しませる, 見る

 

特に繊細な人に多い気がしますが

「相手と自分の意見をごっちゃにして悩んでしまう」

という事はないでしょうか?

 

例えば

 

「自分はこう言ったが、あの人は違う事を言った。何か間違ったかな・・」

「私の意見は少数派みたいだ。みんなに合わせた方がいいのかな」

など。

 

当たり前の事ですが、他人と自分は別の人間です。

 

別の脳を持ち、違う環境で育ったので、価値観が違うのは当たり前です。

 

もしそこに10人いて、10人がまったく同じ意見だとしたら

その方が不自然な気がします。

 

もしみんな同じ意見だとしたら、何かしら「同調圧力」がかかっている場合です。

 

「意見を言えない」

「会話の内容に反省しがち」

 

というのは「他人と同じような事を言わないといけないのでは・・」

と思い悩む気持ちからきているようです。

 

もちろん、特に自分の意見を通さなくてもいいかな、という場合は

「皆さんと同じ意見です」と言って良いと思いますが

 

「これは言わないと後悔する」

「ここは譲れない」

と思う時には、自分の意見を伝える方が良いと思います。

 

他人と自分の意見は違って当たり前といつも認識していると

「これは衝突じゃなくてコミュニケーションだ」

と思えるようになります。

 

 

共感する

共感, 思いやり, 友情, 喪に服して, 痛み, 快適, 聞いている, 親切

 

「話を聴く」中で、一番大切なスキルは「共感」です。

 

介護職として、おそらく学校などで最初に教えられるものではないでしょうか?

 

ただ私個人としては、この「共感」に悩まされた時期があります。

 

まだヘルパーになりたての頃から3年間くらいは

「共感が大切なのはわかるけど、ご利用者に共感なんて出来ない」

そう感じていました。

 

例えば、病気になった上に家族と離れて暮らしている孤独感とか

認知症になった時の不安感とか・・

自分に経験した事がないものに、どう共感したらいいんだろう?

 

そんな風に思っていました。

 

 

ある程度、介護の仕事をしていると、また別の考えに至りました。

 

「誰であっても完璧な共感なんて出来ない。共感しようとする気持ちがあればいい」

 

もし自分が、あまり知らない誰かに

「いや~、君の辛さ分かるよ」なんて言われたら、腹が立ちます。

「そんな簡単に分かるかい」と(-_-;)

 

でも「あなたの辛さを分かりたいと思うんです」と言われたら

なんだか「ありがとう」という気持ちになります。

 

本当に分かってもらえなくても、共感してくれようとする人がいる

というだけで、不思議な安心感が出てくるのです。

 

「しんどい」と言われたら「しんどいんだなあ・・」と感じ

「寂しい」と言われたら「寂しいのか」と感じる気持ち。

 

「こちらの意見」は入れない。

相手の気持ちをそのまま受け取る。

 

それが「共感スキル」だと思います。

 

共感が伝われば、こちらの言葉が多くなくても

良いコミュニケーションが取れたと、相手に感じてもらえるでしょう。

 

 

話す技術

女性, 仕事, オフィス, ホワイトボード, ミーティング, 女の子, 従業員

 

次は「人に対して話す編」です。

 

「自分は口下手」と思う人は「うまく話すなんて無理」と思っていませんか?

 

「人前で全然しゃべれなかった」

「話したけどバカにされた」など

過去の失敗体験からトラウマになっている人もいるかも知れません。

 

私自身も昔は赤面症で、人前で意見を言う時などはヘンな汗が出てきて

うまく話せませんでした。

 

その後、介護の仕事をしてからは少しずつ改善され

今は人と話す時、意見を言う時も理路整然と言葉が出てくるようになりました。

 

 

どうしてそうなったのか思い返してみると

シンプルに「たくさんの人と会話した=場数を踏んだ」

という事なのですが・・

もっと細分化してみると、こんなコツがあったようです。

 

・話上手な人に学ぶ

・何を伝えたいかを考えてから話す

・伝えたい事(結論)から話す

・ポジティブな表現に言い換える

・ジェスチャーを多めに使う

・間やリズムを意識する

・相手の反応を気にしすぎない

 

1つずつ深堀っていきます。

 

 

話上手な人に学ぶ

ミーティング, 会議, ラップトップ, インタビュー, 電話, 仕事, ビデオ

 

もし、自分の中から「話すべき事」が出てこない時は

「話上手な人」に学んでみるのも手です。

 

同じ職場の人、家族、友達で話上手な人を探したり

誰かのインタビューを見聞きするのが有効です。

 

動画やテレビで、好きな芸能人やスポーツ選手、経営者などを観ると

「自分の言葉で話す」勉強になります。

 

インタビューを受け続けている人達は、考えを言語化する習慣があるので

言葉だけでなく、表情やジェスチャーなどで伝える事がとても上手です。

 

また、雑誌のインタビュー記事を読むと、言語化したものを目で確認出来るので

こちらもおすすめです。

 

何でもそうですが

自分の中にアウトプットするものが無い時は

まずインプットから始めてみましょう。

 

 

何を伝えたいかを考える

質問, 疑問符, 世論調査, 問題, テスト, ソリューション, 考える

 

話す前に「このコミュニケーションで何を伝えたいか」を考えましょう。

 

それが決まっていないと、相手から「この人は何を言いたいんだろう?」と

思われてしまいます。

 

難しく考える事はありません。

 

・自分の意見を言う

・相手に情報を伝える

 

こちらから話す事は大まかにこの2つのどちらかだと思うので

 

「これを言おう」

「これを聴こう」

 

という要点を頭の中でまとめたり、自分でも分からなかったらメモを取って

確認してから話してみましょう。

 

 

伝えたい事(結論)から話す

会話, バルーン, 文章, ダイアログ, 話, 概念, 通信, メッセージ

 

要点を決めたら、なるべく短い言葉・会話で、結論から話しましょう。

 

特に仕事の場合、こちらから話しかけるというのは

「相手の時間をいただいている」事

 

上司などに話しかける時は

「いまお時間ありますでしょうか。~なのですが」とたずね

この「~」の中に次のどれかを入れてから話し始めると

相手に伝わりやすいです。

 

・報告

・連絡

・相談

 

こうした前置きを入れる事で、相手は心構えが出来ます。

 

前置きをして、まず「結論」から話し「なぜならば、こう思うからです」

「それについてはどう思われますか?」と続ける事で

会話がスムーズになっていきます。

 

 

出来るだけポジティブな表現に言い換える

フィードバック, 報告する, 風船, 心臓, 笑顔, スミ, 概要, ダイアログ

 

何かモノを言う時、いつもネガティブな言い方をする人がいます。

 

「どうせ~だから」「たぶん、うまくいかないと思うけど・・」みたいに。

 

せっかく会話するのだから、出来るだけポジティブな言葉がけをした方が

その場の空気は良くなります。

 

物事をポジティブに言い換える事を「リフレーミング」といいます。

 

あの人は仕事が遅い → 丁寧にやろうとする

頑固だなあ → こだわりがあるんだな

せっかち → 行動力がある

 

など、同じような状態であっても、言い方を変えるだけで「良く」聞こえます。

 

ただのごまかしでは問題は解決しませんが、こうして言い方を変えるだけで

物事の見方まで「別の(ポジティブな)視点」に変わっていくのでおススメです。

 

 

ジェスチャーを多用する

チーム, フィードバック, 報告する, オフィス, 会議, 概要, ダイアログ

 

言葉以上に力を発揮するのが「ジェスチャー」です。

「ノンバーバル(非言語)コミュニケーション」とも呼ばれます。

 

伝えたい想いが強いと、つい身振り手振りが大きくなりませんか?

 

「自分は言葉がうまくないなあ・・」と悩んでいる方は

話している時の表情やジェスチャーを、少しだけ大きくしてみましょう。

 

「メラビアンの法則」でも紹介しましたが

人に「情報」を伝える時に一番効果的なのは「視覚」です。

 

「目は口ほどにモノを言う」といわれるように

「言っている言葉以上に、何だか伝わってくる」のが表情やジェスチャーの効果。

 

具体的には

 

・適度に視線を合わせる、外す

・会話の「内容や感情」に合わせた表情で話す

・相手と適度な距離間で話す=いきなり近づきすぎず、45cm以上離れて立つ

・会話の内容を、手の動きで表すように表現する

 

などをすると「伝わりやすさ」が格段にアップすると思います。

 

わざとらしくならないように注意が必要ですが(^_^;)

やっていくうちに、自分なりに適度なジェスチャーが身に付いていきます。

 

 

間やリズムを意識する

チャット, Ai, チャットボット, チャットポイント, モバイル, ニュース

 

会話で大切なのが「テンポ」です。「間」「リズム」ともいいます。

 

何かを言う・聞くたびに「う~ん」と考え込んだり、黙ったりすると

なかなかスムーズな会話が出来ません。

 

会話する相手によって違いますが

どうしたらテンポの良い会話が出来るでしょうか。

 

 

「餅つき」とか「キャッチボール」を意識すると分かりやすいです。

 

相手がしゃべり終わったなあ、と思えば相づちを打ち、こちらが話す。

自分の話が長くなりそう、と思ったら相手に話を振る。

 

コミュニケーションは相手がいてこそ成り立ちます。

 

もし「適切なテンポ」が分かりづらい時は秘策があります。

 

相手の話すスピード、声の大きさに合わせましょう。

そうすると、わざとらしくない感じでテンポがちょうど良くなりますし

不思議と相手に安心感を与えます。

 

 

相手の反応を気にしすぎない

止まる, 暴力, 拳, 手, ビート, 犯罪, 侵略, 恐れ, 虐待

 

自分が発信した言葉などを、過剰に気にする事はありません。

 

「会話が苦手」という人の悩みで

「相手の反応を気にしすぎる」というのがあります。

 

「あ、怒らせたかな」

「イヤな事言っちゃったかな」

 

そんな風に思うのは普通ですが、あまりに気にしすぎると

コミュニケーション自体が怖くなってしまいます。

 

相手が沈んだ表情をしている、あまり気乗りしていないみたいだ・・

と思っても、別の事で機嫌が悪いのかも知れません。

 

体調が悪いのかも知れません。

 

自分が失礼な事を言ったのであれば謝る必要がありますが

どう思い返しても「自分との会話が原因ではないなあ」と思ったら

あまり気にしなくても良いと思います。

 

特に意見交換の時などは「自分は自分、相手は相手の意見がある」と

クールに考えた方が、余計に感情的にならずうまくいきます。

 

相手の反応に対して

「まったく気にしない」というのは人間的ではないので

「気にしすぎない」というのを、ちょっと意識してみましょう。

 

 

コミュニケーションに活かせる心理スキル

愛, 心, ハートの形, ロマンス, 恋愛中です, ロマンチックな, 中心部

 

コミュニケーションに活用出来る心理スキルはたくさんあります。

 

古今東西、人間の大きな悩みは「コミュニケーション」なので・・

先人に学んでみるのが早道かもしれません(;’∀’)

 

最初に覚えておきたい事として「ラポール」というのがあります。

これは「お互いに信頼し合う関係」の事です。

 

誰かとラポールを形成していくメリットは

 

・コミュニケーションが円滑になる

・安心して関われる

 

という事で、心理テクニックを活用する目的は「ラポールを作る事」

 

例えば、介護現場で職員同士やご利用者などに対して信頼関係を作りたい時に有効です。

 

無数にあるテクニックの中で、実用的ですぐ活用出来るものを紹介します。

 

ミラーリング

動物, 可愛い, 猫, 子猫, 奇妙な, 面白い, 甘い, 目, グレー

 

相手の表情・行動を真似する事。

 

これをすると、相手から好意や親近感を持たれやすくなります。

 

人は、身近にいる人の行動などを無意識に真似たり

自分と同じ行動をする人を好意的に思う心理があるそうです。

 

これが「類似性の法則」

 

会話をする時、相手の鏡になったかのように

同じような表情・しぐさ・会話のテンポをしてみましょう。

 

ただ、すべてを真似されると逆に不快感を与えてしまうので・・

 

例えば相手が(会話の中で)感情を入れている部分だけ真似するなど

要所で使っていくと良いです。

 

さらに言うと、相手の話を注意深く聴いていると

自然と、こちらも同じような表情やしぐさをしている時がありませんか?

 

これが「ミラーリング」の理想的な状況かもしれません。

 

 

バックトラッキング

オフィス, フィードバック, アイデアの交換, 仕事, 会議, ディベート

 

相手が言った言葉をくりかえす「オウム返し」の事。

 

これをすると相手が思うのは

 

「話を聴いてもらえている」

「理解しようとしてくれている」

 

という事で、安心感や信頼感を持ってもらいやすくなります。

 

 

介護現場でいえば、ご利用者が「ちょっと腰が痛くてね」と言えば

「腰が痛いんですね・・」と、そのままの言葉で返します。

 

ポイントは、相手の言った言葉を言い換えたりせず、そのまま返す事。

 

言い換えると、伝えたい事とは別の意味になってしまうかも知れません。

 

相手の感情を受け入れるので「傾聴」を表現するテクニックでもあります。

 

また、オウム返しをする事で、相手が何を言っているのか

自分も確認出来ます。

 

耳で聴いた言葉を口に出す事で「相手が何を伝えたいのか」が

さらに理解出来ます。

 

それにより、会話がさらに深くなっていくでしょう。

 

 

ペーシング

男, 女性, 犬, ペット, パグ, 所有者, カップル, 関係, 暖かい服

 

相手の「会話のテンポ、トーン(声の高さ・低さ)、ボリューム、リズム」や

呼吸などに自分を合わせていく事。

 

これは、相手の警戒心を解いたり安心感を与えます。

 

ミラーリングは「行動を合わせる」のに重点を置いていますが

ペーシングは「相手と行動のタイミングも合わせる」事が大切です。

 

相手のペースに合わせて会話する、呼吸まで合わせるようにしていくと

なんとなく会話がスムーズになります。

 

逆に、自分と違うペースで会話をしてくる人に会うとどんな気分になるでしょうか?

「なんかこの人、合わないなあ・・」と不快に思うかも知れません。

 

相手と同じペースで話す事で快適な会話が出来、相手に信頼されやすくなります。

 

 

信頼関係を作るために

焚き火, キャンプ, 人, 火, キャンプファイヤー, 熱, 炎, 残り火, 薪

 

ラポール(信頼関係)を作るための心理テクニックを3つご紹介しました。

 

心理テクニックというと「相手をコントロールする」みたいな

ネガティブな印象があるかも知れません。

 

ただ、何となく感じているとは思いますが

 

「本当に信頼されるのは、一生懸命な部分。小手先のテクニックではない」。

 

頭の片隅に色々な心理テクニックを持っておく理由は

 

「出来るだけ誰かと快適なコミュニケーションを図る」

「相手に不快な思いをさせない」

 

という事です。

 

テクニックとして覚えておき、日常の中で繰り返し使っていく事で

いつの間にか自然に出来るようになっていきます。

 

一番の「テクニック」は、相手の話を真剣に聴くという事かも知れません。

 

 

口下手でも介護職が出来る理由

わかった, サインOk, A-Ok, 女性, 若いです, 孤立, 大人

 

「口下手で介護の仕事して大丈夫かなあ・・」と悩んでいるあなたに向けて

「大丈夫」な理由と、コミュニケーションスキルが改善するテクニックを書いてきました。

 

・介護職に大事なスキルは共感「しようとする」姿勢

 

・コミュニケーションは「双方向のもの」だから、自分だけが頑張る必要はない

 

・話すのが苦手であれば、聴くスキルを磨いた方が相手から信頼される

 

・コミュニケーションの目的は「お互いの信頼関係をつくる事」

 

 

そうはいっても、いきなり誰とでもスムーズに話せるかといえば厳しいし

人前に出ただけで緊張するのは変わらない・・

そういう方もいると思います。

 

無責任に「大丈夫」と言いたいのではないんです(;´・ω・)

 

どうしても苦手な相手(ご利用者、ご家族、スタッフなど)はいますから。

そうなるともう「相性」なので、スキルどうこうではないですよね。

 

 

私がいつも思うのは

 

「頑張って努力しても、どうしようもない時がある」

「心を壊してまでやる仕事は無い。環境を変えるのはすごく有効な手段」

 

という事です。

 

 

「口下手だから介護の仕事が出来ない」のと

「この職場だからコミュニケーションがうまく取れない」は別の問題です。

 

まず、介護という仕事自体は口下手でも立派に出来ると確信しています。

 

そして、コミュニケーションスキルを学んでも周囲と合わないという場合は

環境を変えてうまくいく、という場合もあります(私が経験者です)。

 

口下手な人は、繊細で人の気持ちを考えすぎる傾向があるようです。

 

それは「共感力」「傾聴力」が優れている人の特徴でもあります。

 

「弱み」は視点を変えれば「強み」になる。

どうか悩みすぎず、ご自分に出来る事からトライしてみましょう(^^)/

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

 


 

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