介護現場の「接遇」ってなに??
介護のみならず、接客あるところに接遇あり。
介護現場では、しばしば「接遇が出来ていないなあ・・」という
スタッフさんがいます。
かくいう私も、たまに言葉遣いを間違ってしまって
「あれは間違った」と思うことがあります(-_-;)
もっといえば、病院の受付や医療職、市役所、コンビニなどでも
「この接客は気持ちいいなあ」
「ちょっと残念だなあ」と思うこともありますよね。
接客は、その会社やスタッフさんの
「質」と「お客様に対する気持ち」をあらわす
大切なスキルだといえます。
接遇がきちんとしている店にはまた行きたくなりますし
店が残念でも、あるスタッフさんは飛びぬけて良い接遇をしているとなれば
「あの人に会えてラッキー」ということにもなります。
接遇がうまくなることのメリット
以前一緒に働いていた同僚は
「介護は究極の接客業」と言っていました。
私も同意見です。
接客は「相手に迎合する」ことではなく
「その場(相手)の空気を読み、それに合わせて対応し
場(相手)が心地よくなるためのスキル」です。
私は「介護はクリエイティブワーク」と思っていますが
接遇という面だけ見ても
相手に合わせて瞬時に対応を変えていくことにも
クリエイティブなものを感じます。
「残念な接遇」はこんな感じ
介護現場における接遇のメリットとは逆に
私自身がやってしまった・見てしまった「ダメな例」がこちらです。
これはほんの一例です(;´・ω・)
現場で働いていると、どうしてもすぐに対応できないこともありますし
多くのスタッフの気持ちとしては
「ああ、もっと会話したいんだけど時間がないから・・」みたいな
心苦しさを感じながら働いているのではないでしょうか。
ナースコールを無視といっても、夜勤の時など10秒おきにコールを連打し
行ってみるとそんなに用事がなかった・・みたいなことがあると
「本当に対応したら良い場面」とそうでない場面が分かってきて
すぐ対応しない場合もあります。
こんな風に、スタッフ側にもおおいに言い分がありますが
ここで問題なのは「対応出来るのに、あえてしない」という場面です。
そして、言葉遣いや挨拶など、意識すればすぐ出来ることをしない、とか。
接遇の原則
一般的な「接遇の原則」というのが5つあります。
これらを、相手に合わせてやっていくと
明らかに反応が良いものになることが多いです。
例えば「~さん、おはようございます」と挨拶から始まり
相手に合わせた話題をふる、声の大きさ、しゃべる速さ、
失礼のないくらいのボディタッチ、今日も会えて良かったという笑顔、
相手に負担にならないくらいの身体介助など
介護現場のスタッフさんたちは、こうしたことを
相手に合わせて流れるように日々やっていると思うので
こうして書いていると改めてリスペクトします。
それこそデイとか介護施設などでは
数十人相手に目まぐるしく、こういう対応をしているんですよね(;’∀’)
変わらない組織やスタッフがいる時は ~ちょっと番外編~
最後に
心あるスタッフさんが「接遇を高めようとしない組織」にいる場合。
さきほど言ったような
「対応したくても物理的(人員や設備的)に出来ない」時
一般的にはまず上司に相談すると思います。
組織の規模(予算)や
時期(どうしても人員にムラがある時はあります)の関係で
すぐに対応出来ない、とかでも
それを改善しようとしてくれるのか。
そうした「組織全体の事情」をちゃんと説明してくれるのか。
少し時間はかかるかも知れないけど、改善してくれそうなら
そこを目指して頑張れるかも知れません。
私自身が残念な思いをしたのは
「長期的な改善案も上司が出さない」
「そもそも上司が問題点に気づいていない(他人事)」
「よく分からない説明でごまかそうとする」
でした。
また、接遇が荒い同僚に対しては直接言うとカドが立つので
定期的にやっているミーティング(勉強会みたいなもの)で
「接遇」をとりあげ、全体の課題としました。
・・が、接遇が荒い人って、なぜか「私は出来ている」と言って
全然改善しようとしない人もいるんですよね(-_-)
「改善しない上司や同僚・部下」がいた時
いくつかの打ち手があるかと思います。
変わらない人より、「変わってくれそうな人」にアプローチする
やっぱり1人で戦うというのはシンドイです。
そして、変わらない人は何を言っても変わりません。
だって、悪いと思っていないので。
組織では有名な「2:6:2の法則」があります。
「チームの中では2人は頑張る、6人はまあまあ、2人はさぼる」というやつです。
この「さぼる2人」はあきらめ、「6人」にアプローチします。
その中の数人が「接遇を大切にする」モードになってくれたら、だんだんと
勢力図が変わってきます。
時間はかかるかも知れませんが、あなたの気持ちをその人たちに話してみましょう。
自分を大切に
日々の現場仕事にくわえて、人間関係にも気を遣うのは
思っている以上にダメージが深いです。
私自身、22年間の介護職生活のなかで何度も心折れましたし、
死んだような暗い表情で働いていたことも数知れません。
ある時ふと「あ、もっと自分に優しくしてあげよう」と思いました。
それからはリラックスグッズを取り入れたり、マインドフルネス瞑想をしたり
遊ぶ時は仕事を忘れて遊ぶ、とか
「自分をどんどん許していく」方向にすると、力が抜けていきました。
役職についてみる
これはけっこうハードルが高いのは承知ですが
「リーダー」「管理職」になってチームを動かす側にまわるのは
意外と現実的かも知れません。
私は「意味の分からない人の下で働くなら、自分が上になる」
というマインドなので、これは実践してきました。
リーダーになると、自分が「意味の分からない人」になる場面もあるのですが(´;ω;`)
チームの方針をみんなで作るために立案出来る、決断出来るというのは
人によっては「我慢している状態」よりも健康的です。
会社の事情を別としたら
リーダー、管理職になるのは資格や経験じゃなく「気持ち」です。
誰もが避けたがる「役職」というものにチャレンジした時点で
あなたはもう百歩先を行っています。
チームを作るということは、まず最初は「必ず」失敗します。
子どもが補助輪なしで、いきなり自転車に乗るように。
転んでいるうちに、いつの間にか実力がついてくるので
「いつかうまくなるだろ」くらいの気持ちでいきましょう。
部署・職場変えをする
取り組んでも、どうしてもダメな時もあります。
その時は、思い切って職場を変えた方が良いかも知れません。
どこに行っても、あなたが得た経験やスキル
頑張ってきたことは誰にも奪えません。
「良い勉強した!!」と、新たな場所で輝くのも素敵な選択肢です。
後半は「接遇」とは違う風になってしまいましたが・・
今の職場でも、別の職場でも
あなたが介護職として幸せになることを願っています。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました(^^♪
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