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家族介護でイライラ・自己嫌悪になっているあなたへ

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このブログの最初~最新の記事集

介護者に「合格」も「失格」もない

 

「家族の介護をしていてイライラする」

「イライラする自分がイヤだ」

 

私は20代後半の頃、祖父母の在宅介護をしていました。

その時、よく感じていた気持ちです。

 

どうしてこんなにイライラするのか。

いつまでこれが続くのか・・。

この苦労は、誰にも見られていないように感じる。

もう何もかも投げ出したい。

 

 

私は20年以上、介護の仕事を続けてきました。

そんな自分が感じたのは「仕事でやる介護と家族介護は全然違う」

 

介護の仕事をしている中で

本当にたくさんの「家族介護をしている方」に会い

その苦労と苦悩を聴きました。

 

家族関係や金銭状況など、人それぞれ。

 

ある程度、余裕を持って暮らしているご家庭もあれば

生活が破綻している状態で、家族仲は悪く、家はゴミだらけ・・

 

失礼ながら「よくこれで暮らしていけるな」と思うご家庭もありました。

 

 

介護の仕事をしていると、そのご家庭に土足で踏み込むようなもので

プライベートな事を色々聴く場合が多いです。

 

「家族関係はどうですか」

「介護サービスに使える予算はどのくらいですか」

など、答えづらい事を質問したり

訪問介護などでは、自宅の中に入って仕事をさせてもらったり。

 

その中で、いわゆる「家族介護の修羅場」に出会うのです。

 

やけくその, 悲しい, うつ病, フィート, 手, 交差した, 絶望的, 損失

 

家族介護というのはキレイごとじゃなく

喧嘩をしたり、泣きたくなる事の連続。

 

今、私はケアマネジャーとして働いていますが

介護をしているご家族からよく言われるセリフが

 

私、もっと優しくなった方がいいんですかね。

 でも、どうしてもイライラしてしまうんです。

 介護者失格ですよね・・

 

家族介護をした経験、介護職として働いてきた経験から

断言したい事があります。

 

優しくなれない時は、当たり前にあります。

そして自己嫌悪に陥るのは、あなたが「優しい」からです。

介護者に「合格」も「失格」もありません。

 

 

「介護」は、子育てに匹敵するか、それ以上の「過酷な暮らし」。

 

単純に比べる事は出来ませんが

子育ては、子どもが成長するという「未来」に向かっている。

介護は、大人が「死」に向かっていくのを直視せざるを得ません。

 

これは何とも言えない、切ない事です。

 

「自分の時間と労力を使って、一体いつまで続くんだろう・・」

「私は介護者失格なんだろうか・・」

 

そんな風に思っている方に向けて、手紙を書きたいと思いました。

 

本当は言葉になんか出来ない。

単純に「こうすればいいですよ」なんて絶対に言えない。

 

でも、この記事が「家族介護でイライラして自己嫌悪に陥っている」

あなたが「あ、それって当たり前の感情なんだ」と思えて

少しでも、ご自分をリラックス出来る状態になるサポートになれば幸いです。

 

イライラの原因

女性, 心配した, 悪夢, ストレス, 強調, 感情, 緊張, 編集上の使用

 

ご家族が介護施設に入居している方もいますが

この記事では「在宅介護」を想定して書いていきます。

 

「家で家族を介護する」というのを経験した事がある方は

「なんだか私、前よりイライラしやすくなった気がする」

感じる事もあるのではないでしょうか。

 

その原因は1つだけでなく、複雑に絡み合っています。

 

私自身が感じた事、介護の仕事をしていて出会ったご家族から聞いた事で

「イライラの原因」の代表的なものをいくつか書きますね。

 

自分の時間がない

青い砂を持っている人

 

家族の介護をしていると、とにかく自分の時間が取りづらいです。

 

自分自身の家庭や仕事があるだけでもギリギリなのに

そこに「介護」という大変な状態が入ってくるので

時間管理が難しいですよね。

 

場合によっては「失禁への対応」「緊急受診の対応」などもあるし

認知症状により「徘徊」や「記憶障害=食事したのを忘れた等」もあり

これは「時間で区切る」なんて出来ません。

 

もちろん「介護を受けている人」が悪いのではなく

体の機能低下や、病気のせいで起こる事なのは分かっているけど・・

何かトラブルが起きるたびに「あ~、もう!」とイライラしてしまいます。

 

 

私自身、祖父母を在宅介護していた時に

「自分は仕事だとガマン出来るけど、何で家だと出来ないんだろう?」

と感じました。

 

すでに介護福祉士の資格を取り、介護の仕事をしていたのに

認知症の祖母から数分に一度、同じ事を聞かれた時に

「さっき言ったじゃん!」とイラついてしまいました。

 

教科書では、こういう時は

「否定せず寄り添いましょう」と書かれていますが

そんな事は、よほど自分の機嫌が良い時しか出来ません(;´・ω・)

 

「あ、自分の生活ペースを乱されているからイラついているんだ」

しばらく経ってから、そう気づきました。

 

 

在宅介護があるために、ゆっくり買い物にも行けない。

常に頭のどこかに「介護」がこびりついている。

いつも、何かしらの焦りを感じて過ごしている。

 

「自分の時間がない」という事は、かなりダメージが深いものです。

 

いつまで続くか分からない

アベニュー, 木, 道, 太陽光線, 森, 森林地帯, 森林, トレイル

 

子育てであれば、だいたい何歳くらいでこうなって・・

みたいな「見通し」が立つと思いますが、介護は違います。

 

「いつまで続くか」なんて、誰にも分かりません。

 

もちろん長生きして欲しいというのがありますが

疲弊してしまうとそんな風に考えられない時もあります。

 

「いったい、この生活がいつまで続くんだろう・・」と。

 

そして、そんな風に思ってしまう自分にも嫌気がさす。

 

「私って、優しくないのかな」

「こんな風に思うなんてダメだよな」

 

こんな風に、自分の中で葛藤が始まります。

 

人間、何が一番ツライって「先が見えない時」だと思うんですね。

 

期限があれば頑張れる。

「せめてあそこまで全力で頑張ればいいんだ」と思えますから。

それに、そこに向かってペース配分も出来ます。

 

でも、介護は「いつまで続くか分からない」。

計画通りにはいかない。

 

ゴールの無いマラソンを走っているみたい。

そこが辛いんですよね。

 

心身の疲れがとれない

恐れ, 感情, 不安, 悲しみ, 怖がった, ティーン, 感情の, 人, 女性

 

在宅介護をしていて

たとえば身体介護が日常的に必要な場合や

認知症状に対応する時などは

心身の疲れが、かなりたまります。

 

介護者の腕・腰・ひざなどに負担がかかるし

夜中のオムツ交換やトイレ介助などもあるし・・。

 

身体介助がなくても、たとえば認知症状がある場合は

時間関係なく「ねえ、ご飯まだ?」「今から出かけてくる」と言われたり

何度も同じ事を言われるのにイライラします。

 

 

そうしたストレスが続いていくと、介護者は

 

・食欲不振

・不眠

・思考力の低下

・慢性的な腰痛

 

などにつながってしまいます。

 

もっと深刻になると「介護うつ」になる場合も多くあります。

 

在宅介護をしている人の

「4人に1人は介護うつの症状がある」(*厚生労働省より)

という統計があり、その症状がある人はこれから増えていく傾向だそうです。

 

 

介護のために仕事を辞めざるを得ない「介護離職」になると

経済的な不安も増えていきますよね。

 

 

身体介護や認知症介護、経済的な不安などが絡み合う事で

知らず知らずのうちに、心身に負担がたまっていきます。

 

私も在宅介護をしていた頃、なんだか分かりませんが

いつもイライラしたり焦っているような感じでした。

 

「ああ、疲れがたまってるんだなあ・・」と思いつつ

そのまま放置していた気がします。

 

抱え込まざるをえない

スイング, 芝生, 遊び場, 牧草地, 遊ぶ, おままごと, 屋外, 公園

 

在宅介護は、ある程度「やる人」が決まってしまう事が多いです。

 

家族や親戚がいる場合でも

「何となく」いつも介護をしている人が固定され

その人が日々の介護を請け負うような感じです。

 

「なんで私ばかり介護してるんだろう・・」

と、愚痴を言いたくなります。

 

多いのが「周りの人間は、口は出すけど手は出さない」

 

「こうした方がいいわよ」

「何でこうしないの」

みたいに、一見アドバイスに聞こえるようなものでも

 

「じゃあ、手を貸してくれるか」といえば

「ちょっと忙しいから・・」と逃げていきます(-_-;)

 

 

「介護は抱え込んではいけない」

「役割分担をした方が良い」

 

そんな事は百も承知ですが

「じゃあ、他に誰がやってくれるのか」というのが本音です。

 

ある程度、在宅介護をしていると、それが「日常」となり

どこまでが抱え込みか分からなくなります。

 

 

それに、何となく「意地」みたいのも出てきて

「自分が頑張ればいいんでしょ」

「無理しないで、と言われるけど、私が無理しないと仕方ない」

という気持ちにもなります。

 

でも、本当は抱え込みたくないんです

 

周囲の協力が少ない

人, 女性, 女の子, 1人, 個別に, 遊び場, スイング, ムード, 感情

 

家族や親戚はいるけど、あまり手を貸してくれない。

こちらからは言いづらい。

 

私は、そう思っていました。

 

自分がいったん、在宅介護を引き受けると

その後に「じゃあ、みんな(家族など)で役割分担しよう」といっても

自分自身、それが面倒くさくなる事があります。

 

それで、なんとなくヘルプを言い出せないまま日々が過ぎる

 

そうなると、周囲からは「あ、手を貸さなくても大丈夫なのかな?」

と思われかねません。

 

それで周囲が「傍観者」となり

こちらは「なんで助けてくれないんだろう?」となる・・。

 

 

または最初から助けを求めているんだけど、手を貸してくれない。

 

近くに家族、親戚がいたとしても

「それぞれ都合があるから。忙しいから」とスルーされてしまう。

 

「自分にも都合があるし、忙しいんだけど・・」

そんな思いを言い出せないまま、孤立感が深まります。

 

サービス事業者と相性が良くない

ショックを受けた, ショック, 止まる, イライラする, 聞いている, 聞く

 

すでに介護サービスを使っている場合も、独特のストレスがあります。

 

担当のケアマネジャーや、サービス事業者(ヘルパー、デイサービスなど)

と相性が良くない時です。

 

サービスを受けている家族の心境としては

「受け身」の場合が多いのではないでしょうか。

 

「お金を払って介護サービスを受けているんだから気にしないで下さい」

スタッフ側はそう言うかも知れません。

・・というか、このセリフは私自身もケアマネとして言っています(^_^;)

 

でも、気兼ねなく何でも言い合えるかといえば

なかなか難しいんですよね。

 

 

長い期間お世話になっているヘルパーさんとか看護師さんとかなら

信頼関係も出来て、こちらの意見を言えたりもするんですが

 

そこにいくまで時間がかかるし、やっぱり人間同士ですから

「相性」があります。

 

 

悪いパターンだと

「あのケアマネさん、何でも一方的にサービスを押し付けてくる」

「うちに来るヘルパーさん、ガサツで苦手なんだよな・・」

「訪問看護のあの人、なんだか冷たい印象」

など、サービスを頼んでいる側がイライラする事も。

 

まあ、お世話になっているし・・とガマンしている事が普通になったり。

 

ちょっと意見をいうと「クレーマー」に思われるんじゃないか。

じゃあ、面倒だから言うのをやめておこう。

でも、モヤモヤするなあ。

 

そんな気持ちになる事があります。

 

在宅介護をしている「家族」としては

「介護・看護のプロ」の人達には、なかなか本音を言えないものです。

 

誰にも認めてもらえない

ホスピス, 車椅子を押す, 無効, お年寄り, ハンディキャップ, 看護

 

在宅介護は「孤独」を感じる時が多い気がします。

 

家の中で起こっている事は他人には見えないし、分からない。

 

私は一人で子育てもしてきたので

この「孤立感」は子育てに似ている気がします。

 

「私がしている介護は、これで良いんだろうか」

「こんなに頑張っているのを、誰も知らないんだよな・・」

 

SNSなどで、介護生活の日常を発信していたり

友達に愚痴を言ったり出来れば良いんですが

「わざわざ家の事を言う事もないか」と思うと、さらに孤立感が深まります。

 

こんなに辛い、苦しいんだという事を、誰かに分かってほしい。

 

そう思うのは自然な事です。

それだけ頑張っているんですから。

 

祖父母の在宅介護をしていた頃、こんな事がありました。

 

祖父を連れて、病院に定期受診をした時

待合室で順番を待っていると、いつもいる年配の看護師さんが

こっそり「お疲れ様。疲れてない?」と聞いてくれたので

「正直、ちょっと疲れました」と苦笑いしながら答えると

 

「そうだよ。それが当たり前だよ。いつも頑張ってるよね」

と言ってくれました。

 

この時、自分でも不思議なくらい涙が出てきました。

 

自分にとっては当たり前と思っている在宅介護の日常に

何か「意味」を与えてくれたような気がしたんです。

 

「ああ、誰かに認めてもらうのは大切な事だな」と感じました。

 

在宅介護の孤立感。

誰からも認められない、世間と離れていくような感覚。

 

これも、イライラの原因です。

 

イライラへの対策

昼間の水域近くの緑の木々

 

家族介護のイライラ(ストレス)をどう解消したら良いか。

 

ストレス解消法は人それぞれだし

「絶対にこれをすれば大丈夫」という魔法のやり方はありませんが

 

私自身の介護経験や、ケアマネとして色々なご家族と接してきて

「これは有効かも」と思ったのは、この4つです。

 

・物理的に離れる

・期限を決める

・たまには自分にご褒美を

・「完璧な介護は幻想」と認識する

 

1つずつ、詳しく書いていきます。

 

物理的に離れる

昼間に茶色の木製のベンチに座っている緑の t シャツを着た男

 

いくら家族とはいえ・・いや、家族だからこそ

一緒にいるとイライラしてしまう。

 

これは理屈で抑えられない場合も多いです。

ムカつく時はムカつくのですから(# ゚Д゚)

 

よく、アンガーマネジメント(怒りのコントロール)で

「腹が立ったら6秒数えましょう」といわれます。

 

人間、怒りの持続時間は約6秒なので

そこをガマンすれば怒りが収まる、というものです。

これはこれで有効な時もあります。

 

ただ、6秒でも6分でも、どうもイライラが収まらない。

もう限界!という時(またはそれに近い時)は

怒りの対象と物理的に離れた方が良いです。

 

・別の部屋に離れる

・買い物など外出に出かける

・ショートステイやデイなど、介護サービスを使う

・レスパイト入院(家族の休息のための入院)を使う

などです。

 

レスパイト入院とショートステイの違いとは?レスパイト入院の使い方・具体例から利用ルールまで解説!
レスパイト入院とショートステイの違いがわからないというかたもいますよね。どちらも介護者の休憩のための制度ですが、何が違うのでしょうか。レスパイト入院とショートステイの違いを解説します。

*引用元:「ココシニア」様

 

 

もちろん、その家によって

「離れる部屋がない」

「徘徊があるので目が離せない」

「サービスを使うお金がない」

など「離れたくても離れられない」という事もあると思います。

 

そんな時は別問題なので

・人(心療内科医やケアマネジャー、友人など)に気持ちを吐き出す

・行政などに相談する

方が優先かも知れません。

 

ここで言いたいのは

「離れられるのであれば、離れる方法をやってみる」

ということです。

 

人間そんなに毎日、上手にメンタルコントロール出来ません。

そういう時は「物理的に離れる」事がとても有効です。

 

期限を決める

赤いプッシュボタンが固定されたカレンダー

 

物理的に離れるのと同じく有効なのは

「介護をする期限を決める」という事です。

 

文字にすると冷酷なように感じるかも知れませんが

人間は、ゴールがあるから頑張れます。

 

「いつまでこれ(在宅介護生活)が続くんだろう・・」

と思う事が、本当に心を重たくさせますよね。

 

なので、ゴールを作った方が良いです

 

 

具体的に「いつまでにどうする」という事が決められたら良いですが

ざっくりと「6か月は頑張る」などでも、気持ちは楽になります。

 

頑張ったあとにどういうアクションを取るのかをイメージします。

 

自分が離れて「別居介護」するか

介護施設を検討するか

別の家族や親戚に「介護」をバトンタッチするのか。

 

これは各々の家庭事情によって違うでしょう。

 

「そんなにドライに決められないよ」と感じる人もいると思います。

でも、ここで大切なのは「自分のメンタルを保つために期限を決める」事。

 

 

別に、誰に約束をするわけでもないし

「いつまでに(介護を)やめないといけない」という義務もありません。

 

もし自分が介護をやめたらどうなるか。

介護経験のある友人や、ケアマネジャー、

地域包括支援センターなどに相談すると

何かヒントがあるかも知れません。

 

ネット検索やSNSなどでも

在宅介護経験者の実体験などが書かれているので

ほかの人達がどういう行動をとったか参考になります。

 

先に光が見えるから「もう少しやってみるか」という気持ちにもなれます。

 

永遠に感じるような「在宅介護」。

でも、いつかは終わりが来ます。

 

辛い時は、自分で「期限」を決めてみましょう。

 

たまには自分にご褒美を

昼間の青いプールの女性

 

疲れている自分に、ご褒美をあげる事は大切です。

 

日々の介護生活で自分をいたわっていますか?

 

「そんな余裕ない」

「そんな気になれない」

「まあ、そのうちに・・」

と思っているうちに、心身にはどんどん疲れがたまってきます。

 

自分をいたわるというのは

実は少し時間が空いた時とか

主体的に動こうというエネルギーがある時の行動なので

疲れがたまってからだと「まあ明日でいいか・・」と後回しにしてしまいます。

 

 

実際、在宅介護というのは「自分の時間」を削っている場合が多く

「これが当たり前なんだ」と思い込まないとやっていけない時もありますよね。

 

ただ「介護を頑張る=自分の事なんてどうでもいい」は、別物です。

 

こんなに毎日頑張っているんだから、あなたはもっと休んでいい、遊んでいい。

 

心も体も充電できるような「ご褒美」をもらって当たり前です。

 

スイーツを食べるとか、ちょっと良いビールを飲むとか

温泉に行く、カラオケで歌う、ひたすら寝る などなど。

 

あるご家族は、好きなアイドルの「推し活」が

在宅介護を乗り切る唯一の楽しみだって言っていました。

 

 

どんなご褒美が良いかは人それぞれですが

大切なのは「休んでいる自分を許す」事と

「そのために時間を作る」事です。

 

介護サービスを使って「人に任せる時間を作る」とか

「2時間くらいは自分のために時間を使おう」など

ご自分に合った感じで時間を作り「ご褒美」で充電しましょう。

 

「完璧な介護」は幻想

日中の雲の上の太陽の光

 

「自分はちゃんと介護を出来ていないんじゃないか」

「もっとうまくやっている人が世の中にはいる」

 

そんな風に思い、自分を責める人もいるかも知れません。

 

でも「完璧な介護」なんて、この世には無いと思います。

それは幻想です。

 

 

私はケアマネジャーをしていて、たくさんのご家族と話をします。

 

けっこう多いのが

「ちゃんとした介護が出来なくて・・」という悩み。

 

私から見たら「充分ちゃんとやっているのになあ」と思いますが

ご家族としては「まだまだ」と感じているのでしょう。

 

「ちゃんとした介護」に定義は無い気もしますが

「まだまだ」と思う気持ちは分かります。

 

テレビのCMや、ネットなどで見ていると

なんだかニコニコしながら、しなやかに介護している人が目につく。

同じく在宅介護をしている友達は、もっと上手にやりくりしているらしい。

 

もしそんな状況だったら、焦るのは自然な事です。

 

そういう情報を見聞きして、参考に出来れば良いのですが

情報を見聞きしたから落ち込んでしまうのは辛いですよね。

 

表面上はうまくやっているようでも

在宅介護を本当の意味で「スマートに」「トラブルなく」

出来ている方に、私はこの20年以上の介護職経験で

会った事がありません。

 

「家族の介護がいきがい」という方には会った事がありますが

だから楽かといわれたら、むしろ熱心な分だけ大変そうです。

 

他人の芝生は青く見えるので、比べるなと言われても比べちゃいますが・・

「完璧な介護をしている人なんて、この世にいない」

と思うくらいでちょうど良いです。

 

みんな、実は四苦八苦して介護しているんだし

あなたは頑張っている。

 

それは「幻想」ではなく「事実」だと思います。

 

自分を許すと、少し楽になる

大人, 背面図, ブロンドの髪, 黒革のジャケット, 橋, 女の子, 女性

 

「家族介護でイライラして、自己嫌悪になってしまう」

 

これは永遠の課題に思えるかも知れません。

 

家族だから、身内だから、自分の時間を使って介護しているから・・

そこには複雑な気持ちや事情が絡み合っているし

 

世の中にある「これで介護ストレスは解消!」という情報を見ても

何も心が動かないという事もあります。

 

「それでストレスが無くなれば苦労しないわ」と言いたくなります。

(その意味でいうと、この記事も似たようなものですが・・)

 

家族を介護するっていうのは、理屈じゃないですよね。

 

私自身、祖父母の介護経験から

「どうしたら、このストレスと自己嫌悪から逃れられるんだろう」

と何度も悩み、疲れ、時にはあきらめました。

 

その結果、私がたどり着いた「有効な答え」は

 

怒りの対象と、物理的に離れる

介護の期限を決める

自分にご褒美をあげる

完璧な介護なんてないと認識する

 

という事です。

 

人間が心や考え方をコントロールするのは限界があります。

いくら怒りを抑えようと思っても無理な時があります。

 

そんな時は、どうしたら物理的に離れられるんだろうと考える。

 

期限を決めるのは「どんな苦しみも、永遠には続かない」という事実を

自分に意識づけるためです。

 

そして最後に、自分にご褒美をあげたり、楽しんでいるのを

許してあげる。

 

「介護」という大変な事に日々取り組んでいるあなたは

人一倍、癒しや楽しさを必要としているのではないでしょうか。

 

女の子様の添い寝の草, 女の子, 足, 自然, 女性, 美しい, モデル

 

不思議なもので、介護をしていると

「介護サービスなどを頼んで、自分が楽をするのが何かイヤだ」

みたいな気持ちになる事があります。

 

対価を払ってサービスを受けるのは当然なのに、です。

 

真面目さとか、義務感がそうさせてしまうのでしょう。

 

これ自体は悪い事ではないと思いますが

ここが実は「自分を許せない」という落とし穴。

 

心のブロックを外して、気にせず色んなサービスを利用してほしいです。

 

 

どこの誰かは分からない私が言うのもなんですが・・

家族介護を経験し、介護の仕事を20年以上やってきて

「介護をしている方々」に伝えたいのは

 

「介護は大変なんだから、イライラや自己嫌悪は当たり前。

どうか、自分を大切にしていただきたい」という事です。

 

介護を頑張っている、あなたを応援しています。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 



 



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