要介護状態だと「旅行」「外出」は難しい??
旅のおわり
温泉に入り、美味しい食事も食べて
ちょっと騒がしい夜があり(笑)
翌日はバスで観光地をまわってお土産も買って
帰りの車中ではみんな疲れて無口でした。
栃木から無事に埼玉のホームに帰ってきて
入居者様たちの健康チェックを終えたあと
「ああ、無事に終わって良かった」と腹の底から思いました。
あまりに仕事モードだと楽しい雰囲気も出ませんが
外出レクはプライベートではないし
いきなり誰かが健康を害してもおかしくありません。
付き添ったスタッフみんなが
笑いながら、楽しみながらも
全部の挙動に気を付けていました。
ホームに帰ってから、各ご家族に連絡しました。
旅行中も気をもんでいたと思いますが
元気に旅を楽しんだ様子を伝えると、とても喜んでいました。
旅行から帰った次の日、一緒に行った入居者様たちの
旅の思い出話を聴いていると
あとから実感がわいてきました。
一緒に行けなかった(行かなかった)入居者様もいたので
そこはちょっと気を遣いながら
部屋に1対1でいる時に話したり。
外出レク・イベントが喜ばれる理由
土日は、ご家族がホームに面会に来ることが多く
旅行に行った方のご家族から、驚くくらいの御礼を言われました。
「要介護になってから、近所に外出するのも厳しいと思っていた」
「旅行なんてもう一生行けないと思っていたから、嬉しいです」
ご家族も、気持ちではどこかに連れて行ってあげたいと思っていても
なんとなくメンタルブロックがかかってしまったり
日々の暮らしの中で「そのうちでいいか」みたいに思ったり。
そうしているうちにだんだんと入居者様の体も衰えて
さらに出かけるのが難しくなってしまう。
コスト面の問題もあると思いますが、今は世界中で
たとえば車イスで出かけられる設備や対応が整い始めていると思います。
そうはいっても、電車やバス、タクシーで残念な対応をされたり
人からジロジロ見られたりすることもありますので
言葉で言えない難しさもありますが・・。
それはハード面というよりは、ホスピタリティ面ですね。
私の友人で、もともとは特別養護老人ホームに勤めていて
その後、介護旅行会社を立ち上げた人がいます。
彼は、入居者様を何とか旅行に連れて行きたかったけれど
施設勤務の限界を感じ、「それならば、旅行会社を作ろう」と
本当に介護旅行専門になってしまいました。
数年後、会社は軌道にのり
今も元気に要介護のお客様と世界中を旅しています。
1年に1回も外に出れない要介護の方々もいる
介護現場では、お客様と外出に行くのが難しい場合もありますよね。
デイサービスも外出レクについてはグレーなところもあるし
私が大規模老人ホームに勤めていた頃は
人員不足で、日々の散歩にも出れない状態でした。
1年に1回、外に出れるかどうかの入居者様が何人もいたのです。
「ずっと外に出ない生活って・・・・」
と思いながら、悶々としていました。
また、家族を介護した経験からいっても
着替えから、外出先をどこにするかなどを選んだり
外出したらしたでけっこうな時間をとられてしまったり
実際、家族が「外出に連れ出す」というのは
けっこうシンドイものです(・_・;)
だから、そこをフォローする外出レクや外出イベントは
とても喜ばれるのだと思います。
もちろん、入居者様が一番喜んでいたのは言うまでもありません。
この旅行に行った4名の入居者様のうち
3名はしばらくしてから亡くなってしまいました。
旅行の影響というよりは、ご高齢で持病もあり
様々な症状が進んでいたのは確かでした。
(だからこそ、付き添いにあたってはそのあたりをフォローしました)
文字通り「人生最後の旅行」に付き添わせていただき
そこに行くまでと、旅行先での色々な体験は
それから10年ほど経った今も忘れることは出来ません。
最近は「介護旅行」で検索すると
かなりの情報が出てきます。
もしよろしければ、人生最高のプレゼントとして
家族目線でも、スタッフ目線でも
検討してみてはいかがでしょうか?
最後までお読みいただき、ありがとうございました(^^♪
コメント